このキャブの問題点と対策
右の写真をご覧下さい。 左側がNSR50/80のスロットルバルブです。
磨耗しているのが分って頂けると思います。これが3個目なんですが、目で見ても指で触ってもハッキリクッキリ磨り
減ってます。このバルブの素材は他のキャブのバルブより軟らかいようで 、 ノーマル18φでも磨耗するんですが、
19φ加工でサイド部分を削るためエアーの回り込みを起こし易くなり、 磨耗が早くなるようです。 3個目のバルブは
一年持たなかったように思います。私はこの磨耗で、焼きつき2回とピストンに穴を空けた事が2回有ります。セッテ
ィングが薄くなって来たなーと思ったら、迷わずスロットルバルブを点検して下さい。磨耗を確認したら即交換です。
もう一度右の写真をご覧下さい。右のバルブは2年間使用した物ですが、左のバルブのような磨耗は見られません。
一部のメッキが僅かに剥がれている程度で、まだまだ使えます。このバルブはHRCのNSR-Miniもので、張り付き
防止のためのメッキが施されており、表面強度が上がっています。 18φのままでも、 こちらのバルブを使用した方
が良いでしょう。部品番号は16022-NLA-003です。

その他の交換部品

インテークマニホールドも、キャブの口径アップと共に交換しなければなりません。 NSR80用はインテークチャンバーの取り付け穴が有り使えませんので、
NSR50用を使用します。インシュレーターはTLMの物を使用し、NSRのガスケットに合わせて甲丸ヤスリで穴を拡げて下さい。NSRのインシュレーターはアル
ミ製ですので、空冷のTLMには断熱効果が期待出来る、ベークライト製のノーマルが良いでしょう。
●インテークマニホールド 17100-GT4-710
●リードバルブガスケットB 14133-GT4-710
●インレットパイプガスケット 17119-168-000
TLMのリードはスチールですので、ついでにNSRの樹脂リードに交換しましょう。社外品の樹脂リードでも構いませんが、カーボンリードはやめて下さい。硬
すぎます。
●リードバルブ 14111-GT4-003 これは2枚必要です。






HONDA 配線色の役目  TLM50 6V車を12Vにする  ウインカーを交互点滅にする
NSR50/80用純正18φキャブを19φに加工。
TLM50は16φですので、NSRの18φでも十分ビッグキャブなのですが、さらに改良を施しましょう。
用意する物はNSRのキャブと19φのアルミパイプ、甲丸ヤスリです。まず、ニードルジェットホルダーやアイドルスクリュ
ーを取り外し、キャブトップのみにします。主に削る場所は内側両サイドと上側です。 間違っても下側のニードルジェット
の穴付近は削らないで下さい。スロットルバルブとの間に隙間が出来、アクセルを少し開いた状態と同じで、回転が上
がりっぱなしになります。少し削ってはアルミパイプを当て、少し削ってはアルミパイプを当てと、一ヶ所ばかり削らず万
遍無く削って行きます。削りすぎたら元には戻りませんから・・・
このようにアルミパイプが通れば完成です。まん丸に削れました。後はパーツクリーナーや空気入れで、切り粉を完全
に飛ばしましょう。
写真では判りませんが、吸気側のでっぱりもリューターで削り取ってあります。出来る限りスムーズにエアーが流れる
ようにとの配慮です。
エアースクリュー部分のでっぱりを削り過ぎると穴が開く事があります
が、エポキシ粘土で補修すれば問題ありません。
使用した甲丸ヤスリ
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キャブ
TLM50
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